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今まで観た映画について(自分用)

レクイエムフォードリーム(Requiem for a Dream)

レクイエムフォードリーム (Requiem for a Dream)

 

原作は脚本を手がけたヒューバートセルビージュニアの小説『夢へのレクイエム』

(調べたらブルックリン最終出口を書いた人だった・映画もある)

監督はダーレンアロノフスキー。ブルックリン育ちのハーバード大卒。他作品ブラックスワンやレスラーなど、まだまだこれからたくさんの映画を撮るであろう比較的お若い監督。この作品は2000年の作品だからそれでも随分前か。

 

(レクイエム=鎮魂歌・安息を)

夢は幻の如しドラッグに蝕まれた精神と共に消えゆく定めなり・・・

みたいな感じ。一言で云うと、ドラッグによって転落する4人の人生を描いた映画。そう、でも単なるドラッグの啓蒙映画なんかではなく。

この映画は4人の人物を軸に展開していくが、自分としてはサラの物語がいちばん強烈で。サラは着飾ってテレビに出演してみんなから注目を浴びることを夢見ていたけど、この映画を観てる人にとって4人の中で圧倒的に注目浴びてるし強烈でなんなら光り輝いているよ。サラ以外は脇役なんだろうと思えるくらいに。

ただすり潰していくだけの日常に突然非日常が舞い降りてきて、甘い言葉で誘惑される。夢を与えられた気分になってそこに夢中になって我を忘れてしまう。精神を病んでいくきっかけは些細なことなんだと数々の映画から教えられたが、この映画もまたそんなささやかな老人を蝕むきっかけをささやかに描きながら、エスカレートしていくたびに映像はおぞましさを増す。テンポよく進むモンタージュと音楽、コミカルに描かれるドラッグを打つシーンはそのポップさから、ドラッグはとっても簡単でお手軽なものなんだと思わされてしまう。

4人の中でサラとハリーは親子関係なのだが、彼らの家族愛のようなものを描くシーンがストーリーの中であって、二人の会話にちょっと感情移入とかしちゃったり・・・がしかしそんなことは一切無かったかのように、それすら中盤以降はなんの関わりもなくただただ救いようのない終わりかたで無惨に終わっていく。4人にはなんらかの関係性があって、それぞれ家族であったり恋人であったり友達であったりしていたはずなんだけれども、そういった人間的な営みも根こそぎ破壊してしまうのだと物語るかのように、ひっそりと幕を閉じるのだ。

痛快なテンポのせいでおしゃれなジャンキー映画だこれ見てダウナーな気分になろうってな気持ちで見始めたら、凄まじいニューヨークジャンキーの闇をとことん見せつけられてただただ気分が滅入ってしまうかもしれない。